国際取引契約のリスク
1、取引先の信用リスク
国際取引契約においては、取引先の信用調査を行うことが重要です。取引において相手方の資力不足できちんとした支払いを受けられない事態もあり得ます。そこで、取引相手の選定に当たっては相手方の財政状態、営業基盤、経営者の能力等を調査して、与信リスクを把握することが不可欠です。
2、為替リスク
国際取引を行う場合に、為替リスクをいずれの当事者が負担するのかは極めて重要な事柄になります。具体的には円建て取引か、ドル建て取引かということになりますが、現在のような為替の変動が極めて大きい場合には、場合によっては為替の変動だけで大幅な黒字になることも、大幅な赤字になることもあり得ます。
したがって、英文契約書にもこの為替リスクの負担をどちらが負うべきかは明記する必要があるのです。
3、政治リスク
国際取引では、相手国の政権交代や政策変更によって思わぬ損害を受けることがあり得ます。そこで、取引開始前に、相手国の政治リスクなどのカントリーリスクを調査する必要があります。